着物を売りたいけれど、近くに買取店がない、忙しくて店舗に行けないという人は多いのではないでしょうか。
そんなときに便利なのが、宅配で着物を売却できるのが郵送買取です。
この記事では、宅配を使って着物を高く安全に売るための情報を紹介、おすすめの買取業者も紹介します。
査定前に準備すべきことや、よくあるトラブルの回避策、梱包のコツまで詳しく解説します。
着物を郵送で売るとは?宅配買取の基本と仕組み

着物を売却するとなると、思い浮かぶのは店舗へ持ち込みすることでしょう。
しかし近年は、家にいながら着物を売ることができる、郵送買取(宅配買取)を利用している人もいます。
郵送買取は事前に申し込むことで無料の宅配キットが自宅に届き、着物を詰めて送るだけで全国どこからでも、査定と買取が完了する方法です。
着物の郵送買取は手順や対応している着物の種類、査定にかかる時間など事前に把握しておくべき基本情報があります。
ここではまず、郵送買取の仕組みとその具体的な流れを整理し、どんな人に向いているのかを解説します。
郵送買取の基本ステップと自宅で完結する流れ
郵送買取は、多くの買取業者が無料で対応しているサービスであり、手続きの流れは以下のとおりです。
- 買取業者の公式サイトや電話から申し込みをおこなう
- 宅配キット(段ボールや着物用たとう紙など)が届く
- 着物や帯、小物類をキットに詰めて発送する
- 査定結果の連絡を待つ(電話またはメール)
- 金額に納得すれば買取成立、指定口座に入金される
- キャンセルする場合は着物が返送される(返送料の有無は業者により異なる)
多くの業者では、申し込みから入金まで最短で3日以内に完了します。
宅配業者による集荷まで含まれている場合が多いため、外出が難しい人でも利用できます。
なかには身分証の提出や利用規約の同意が必要となる場合もあるため、案内をよく確認しておきましょう。
郵送買取に向いている人と向かない人の特徴
郵送買取は便利ですが、利用する前に自分の望む買取方法であるかの見極めるが大切です。
以下の条件に当てはまる場合は、郵送による着物買取が適している人です。
- 店舗に持ち込む時間が取れない人
- 近くに着物買取店がない人
- 自宅にある複数枚の着物をまとめて売りたい人
- 他人と対面せずに売却を済ませたい人
- 証紙付きなど高額が期待できる着物を所有している人
一度、郵送買取に申し込みすると、たくさんの着物があっても全て査定してもらえます。
- 着物の価値をその場で確認したい人
- 査定士と直接会って説明を受けたい人
- 汚れやダメージがある着物で、対面交渉に期待したい人
- 返送時の送料負担を避けたい人
上記に該当する人なら、出張買取や店舗買取を利用した方が納得のいく売却が可能です。
郵送買取の場合、状態が良くない着物だと予想よりも査定額が低くなることもあるため、事前に減額理由などを確認できる出張査定が安心です。
では、郵送で着物を売却できるおすすめの買取業者を比較、サービス内容や対応の違いを紹介します。
郵送対応のおすすめ着物買取業者を比較する
宅配で着物を売りたい、郵送買取を利用するのであれば、買取業者の選び方が重要です。
査定額や対応時間、送料やキャンセル時の条件など買取業者で異なります。
では、郵送買取に対応している主要な着物買取業者の中から五社を厳選、特徴を紹介します。
主要業者の買取対応とサービス内容を一覧で比較
業者名 | 宅配キット | 査定料 | 返送料 | 対応着物 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
バイセル | 無料 | 無料 | 無料 | 礼装、紋付、作家物など | 宅配だけでなく出張にも強く、即日査定にも対応可能。高級着物に精通した査定士が在籍。 |
福ちゃん | 無料 | 無料 | 無料(条件あり) | 正絹、振袖、訪問着など | 丁寧な接客と高評価レビューが多い。古い着物も対象。査定のみでもOK。 |
ザ・ゴールド | 無料 | 無料 | 無料 | 女性物全般、ブランド着物 | 女性査定士に依頼可能。宅配に加え店頭や出張も可。利用者の安心感が高い。 |
久屋 | 無料 | 無料 | 無料(条件あり) | 証紙付きや作家物に強い | 高級着物や古典柄への知識が豊富。査定力重視で選ばれている。 |
着物10 | 無料 | 無料 | 無料 | アンティーク、古着、反物も可 | 全国対応。状態が悪い着物や、まとめ売りにも柔軟な対応。 |
郵送時の宅配キットや査定は無料で利用できますが、査定や買取を断った時にかかる返送料に違いがあります。
他にも査定は無料でも、再査定やキャンセル時に費用がかかる場合です。
では、売る目的別におすすめの買取業者を紹介していきます。
高額査定を狙っている人に向いている買取業者
高額査定を狙うなら、証紙付きや作家物など、価値の高い着物に強い業者を選ぶことが重要です。
以下、高額品の査定実績のある2社を紹介します。
久屋
久屋は、証紙付きや作家物の着物に対する、査定力の高さに定評がある専門性の高い業者です。
宅配キットは無料、査定料もかかりませんし、返送料は条件つきで無料です。
格式ある着物の価値を正確に判断できる査定士が在籍しており、美術工芸的価値のある着物や高額品を売りたい方に適しています。
郵送買取でも、着物の由来や証紙をきちんと評価してもらえるため、納得感のある取引が期待できます。
項目 | 内容 |
---|---|
宅配キット | 無料 |
査定料 | 完全無料 |
返送料 | 条件つきで無料(要確認) |
対応着物 | 証紙付き・作家物・礼装・訪問着 |
汚れ・古着の対応 | △(状態により不可) |
作家物・アンティーク | ◎(専門知識あり) |
女性査定士 | 指定不可 |
接客の丁寧さ | ○(説明はあるが電話対応はやや事務的) |
バイセル
バイセルは、礼装用の着物やフォーマル着に強みを持ち、特に高額品の郵送買取にも対応しています。
宅配キットは完全無料で、査定料やキャンセル料、返送料のいずれも無料です。
証紙付きや訪問着、黒留袖などの礼装用着物に強く、需要のある着物であれば即日対応やスピード入金にも対応可能です。
郵送だけでなく出張買取も併用できるため、急ぎで現金化したい人にも適しています。
項目 | 内容 |
---|---|
宅配キット | 無料 |
査定料 | 完全無料 |
返送料 | 無料 |
対応着物 | 礼装・訪問着・振袖・証紙付き着物など |
汚れ・古着の対応 | △(一部減額対象) |
作家物・アンティーク | 〇(要事前確認) |
女性査定士 | 指定不可 |
接客の丁寧さ | ○(スピード重視) |
接客対応を重視したい人に向いている業者
はじめて着物を郵送で売る人や、売却に不安がある人なら接客が丁寧な買取業者がおすすめです。
接客が丁寧な買取業者を2社以下、紹介します。
福ちゃん
福ちゃんは、接客も丁寧であるため、郵送で着物を買取するのが初めての人に最適な買取業者です。
宅配キットの発送ほか、査定にかかる費用はすべて無料、返送料も条件つきで無料対応されます。
- 正絹
- 訪問着
- 振袖
- 帯
- 反物
汚れや傷みのある着物も、積極的に買取対応してくれます。
問い合わせ時も郵送買取の流れや必要書類、査定基準について丁寧な対応をしてくれます。
項目 | 内容 |
---|---|
宅配キット | 無料 |
査定料 | 完全無料 |
返送料 | 条件つきで無料(業者都合なら無料) |
対応着物 | 正絹・振袖・訪問着・帯・反物 |
汚れ・古着の対応 | ◎(幅広く対応) |
作家物・アンティーク | ○(ただし査定根拠は業者基準) |
女性査定士 | 指定不可 |
接客の丁寧さ | ◎(対応のきめ細かさに定評) |
ザ・ゴールド
ザ・ゴールドは、電話対応や査定報告の丁寧であるため、接客を重視する人に最適です。
宅配キットや査定料はもちろん、返送料はすべて無料で利用できます。
査定員も女性査定士が対応してくれるため、女性が利用する時にも依頼しやすいでしょう。
ブランド着物など高価買取をしてくれるため、価値のある物を売却したい人は利用したい買取業者です。
項目 | 内容 |
---|---|
宅配キット | 無料 |
査定料 | 完全無料 |
返送料 | 無料 |
対応着物 | 女性物全般・ブランド着物 |
汚れ・古着の対応 | △(程度による) |
作家物・アンティーク | △(一部対応) |
女性査定士 | 指定可能 |
接客の丁寧さ | ◎(安心感のある対応) |
状態が悪い着物や種類が多い人に向いている業者
古い着物や汚れ、傷のある着物を売りたい場合、買い取ってくれる業者を選ぶ必要があります。

以下、買取業者であれば、他社では買い取ってくれない着物も買い取ってくれる可能性があります。
着物10
着物10は保管状態が悪い着物や、量の多い着物もまとめて買い取ってくれる買取業者です。
宅配キットや査定料、返送料はすべて無料、配送後の問い合わせ対応も速やかに対応してくれます。
アンティーク着物や反物、小物類まで査定できる範囲は広いため、「捨てるには惜しいが価値があるかわからない」といった品も買取してくれます。
家の片付けや遺品整理などで、大量の着物を処分したい人に最適です。
項目 | 内容 |
---|---|
宅配キット | 無料 |
査定料 | 完全無料 |
返送料 | 無料 |
対応着物 | アンティーク・反物・古着・帯など |
汚れ・古着の対応 | ◎(幅広く受け入れ) |
作家物・アンティーク | ◎(専門対応あり) |
女性査定士 | 指定不可 |
接客の丁寧さ | ○(柔軟な対応だが簡素) |
宅配で着物を売るメリットとデメリットを正しく理解する
着物の郵送買取は、発送の手間だけで来店せずに売却できる便利なサービスです。
ただし、すべての人にとって最適な方法ではないため、利用する前に宅配で着物を売るメリットとデメリットを理解しておく必要があります。
では、宅配で着物を売る郵送買取を利用した場合のメリットを見ていきましょう。
宅配で着物を売るメリットは自宅にいながら手続きできること
宅配で着物を売る方法は対面不要、手間が少なく自宅で売却の手続きが完了する点です。
出張買取や店頭持ち込みと比べ、優れている点を以下にまとめました。
メリット | 内容 |
---|---|
自宅で手続きが完結する | 申し込みから発送、査定、入金まですべて自宅で完了します。外出が難しい人でも利用できます。 |
全国どこからでも利用できる | 地方在住者や近くに買取店がない人でも、ネットから気軽に申し込み可能です。全国対応の業者が多く、エリアを問わず選べます。 |
対面せずに売却できる | 押し買いなどのトラブルを避けたい人にも適しています。査定士と会う必要がなく、プライバシーも守られます。 |
複数の着物をまとめて売りやすい | 一度の発送で何枚もの着物を処理できるため、在庫整理や遺品整理に便利です。複数点の査定結果も一括で把握できます。 |
高額査定が出やすい場合がある | 宅配専用の査定基準を設ける業者もあり、条件次第で出張より高くなることもあります。査定士の移動負担がない分、効率的に評価されることもあります。 |
郵送買取は、現代のライフスタイルに合わせた非接触型の買取手段として、利用する人もいます。
宅配で着物を売るときはメリットだけでなく、デメリットも知っておきましょう。
宅配で着物を売る際のデメリット
宅配買取のデメリットは、査定後の対応が遅い場合や送料負担がかかってしまうことがある場合です。
デメリット項目 | 内容 |
---|---|
査定結果が確認できない | 対面と違い、査定の様子を見られず説明に不安を感じる場合があります。査定根拠や減額理由は、必ず報告書や連絡内容で確認しましょう。 |
返送料が自己負担になることがある | 査定に納得できずキャンセルした場合、返送費用が発生する業者もあります。条件を事前に確認し、納得できる範囲で申し込むことが大切です。 |
梱包トラブルのリスク | たたみ方や緩衝材が不十分だと、破損や減額につながることがあります。業者が推奨する梱包方法を事前に確認しましょう。 |
時間がかかることがある | 発送や査定、入金までに時間がかかる場合があり、急ぎの人には不向きです。余裕をもって依頼することが求められます。 |
対象外となる着物がある | ウールや化繊、強い汚れのある古着など、一部は査定対象外となることがあります。公式サイトや利用規約で、事前に確認することが重要です。 |
上記のデメリットは返送料が無料の買取業者を選ぶ、利用する前に規約を確認しておくことで問題を回避できます。
着物の郵送買取でよくあるトラブルとその回避法
着物を郵送で売る際には、自宅で完結する手軽さがある一方で、思わぬトラブルが発生することもあります。
特に初めて宅配買取を利用する人にとっては、予期しない費用負担や業者との連絡の行き違いがストレスになることもあります。事前の理解と備えが欠かせません。
では、実際に起こりやすいトラブルの内容と、それを未然に防ぐための具体的な対策をわかりやすく整理します。
信頼できる業者を選ぶためのチェックポイントや、利用規約で見落とされがちな注意点にも触れていきます。
返送料を請求される主な理由とその回避策
郵送で着物送り、査定や買取をキャンセルした時に発生する返送料の負担は、事前に確認しておくことが重要です。
返送料が発生する事由 | 内容 | 解決策 |
---|---|---|
利用者都合のキャンセル | 査定額に不満、売却撤回などの場合は返送料が自己負担 | 発送前に返送料の条件を確認する |
査定対象外の着物を同梱 | ウールや化繊など規定外品を送ると、返却時に送料が発生 | 買取対象外の着物を混ぜない |
条件付き無料の例外 | 査定額が一定額を超えないなど、送料無料の条件を満たさないと返送料が有料になる | 事前に問い合わせし確認しておく |
送ったものの、買取してもらえず送料がかかるとなると、郵送買取を依頼したこと自体が無駄となります。
規約を含め、買取してもらえないものは確認しておきましょう。
規約は郵送買取に出す前に確認しておくこと
郵送買取を申し込む前には、各買取業者の利用規約の確認は必須です。
着物を郵送で売却する際、買取業者の見極めるためにも以下の項目は利用規約で確認しておきましょう。
規約項目 | 確認ポイント |
---|---|
キャンセルと返送料 | 自己負担となる条件や返答期限の有無。 |
対象着物の範囲 | 素材、汚損、証紙の有無などの制限。 |
連絡方法と期限 | メールまたは電話の通知手段と回答期限。期限超過で自動承諾になるか。 |
利用規約を確認しておけば、上記の問題は未然に防ぐことが可能です。
査定額は着物の種類で変わるだけでなく、査定の評価が変わる理由があります。
着物の種類で郵送査定の買取額は変わる
着物を郵送で売る際には、種類で買取額に差が出ることがあります。
素材の質や証紙の有無、仕立ての丁寧さは買取価格に影響するのです。
たとえば、正絹で仕立てられた振袖や証紙付きの訪問着など、高く評価される傾向にあります。
一方、ウールやポリエステルといった化学繊維の着物は、買取業者が再販しにくいことから買取価格が下がります。
他にも着物は需要の有無や、再販価値があるものは高価買取をしてもらえます。
また価値のある着物は査定で評価が高く、高価買取してもらえる可能性があります。
高価買取してもらえる着物の特徴と理由
査定の結果、高価買取をしてもらえる着物は再販市場で需要が高く、素材や保存状態に優れたものです。
以下、査定時に高価買取してもらいやすい着物と理由をまとめました。
種類 | 高評価となる理由 |
---|---|
振袖(正絹) | 成人式需要が高く、状態が良ければ再販価値が高いため。 |
訪問着(証紙付き) | 幅広い年代に人気があり、証紙があれば真贋確認しやすく信頼度が上がる。 |
作家物・伝統工芸品 | 染織作家による作品や指定工芸品は、美術的価値が加味される。 |
留袖(五つ紋入り) | 礼装としての価値があり、フォーマル需要が安定している。 |
上記の条件を満たしているほど、再販価値が高く高価で買取されます。
ウールや化繊の着物は査定に出しても買い取ってもらえない場合がある
宅配買取であっても、すべての着物が査定の対象になるとは限りません。
ウールや化繊素材の着物は、買い取ってくれない買取業者があるので利用する前の確認が必須です。
以下、減額や査定をしてもらえない可能性がある代表的な素材や状態を紹介します。
素材・状態 | 査定時の取り扱い傾向 |
---|---|
ウール・ポリエステルなどの化繊着物 | 量販品として扱われることが多く、基本的に査定対象外とされる。 |
自宅で洗濯済みのもの | 保存状態にバラつきが出やすく、品質保証が困難なため減額対象になる。 |
汚れ・シミ・カビがある着物 | 再販が難しく、原則として買取不可とされるケースが多い。 |
素材表示がないものや使用感の強い着物は、送る前に買取業者へ確認しましょう。
査定ができないことが事前にわかれば、返送料の負担や不要な手間も避けられます。
目的別に異なる訪問着や留袖などの評価傾向
同じ訪問着や留袖であっても、仕立ての違いや用途によって評価額が変わることがあります。
以下、着物の種類別に評価されやすい条件
種類 | 評価されやすい条件 |
---|---|
訪問着 | 現代柄で証紙付き、仕立て直し不要な状態であれば高評価になりやすい。 |
色無地 | 紋入りや一つ紋のものは茶道や式典需要があり評価対象になる。 |
留袖 | 黒留袖は五つ紋入りが評価されやすく、色留袖は未婚・既婚用途に応じた需要がある。 |
小紋 | 有名作家によるもの、または落ち着いた柄・上質な正絹素材であれば評価対象になる。 |
保存状態が良く使われる状況が多い着物ほど、需要も高くなることで査定額も上がるのです。
査定時は着物自体、証紙や小物の有無だけではなく、保管状態も重視されます。
着物の状態を含め、郵送前に確認しておきたい三つの項目を確認しましょう。
発送する前に確認しておきたい三つのこと
着物を宅配で売る際は、ただ箱に詰めて送るだけではなく、発送方法にも気を遣いましょう。
発送する前に確認しておきたいことは、以下の3つの項目です。
- 手入れとたたみ方
- 付属品の同封
- 梱包方法
発送する時にかける少しの手間で、買取価格を上げることも可能です。
買取価格を上げる手入れとたたみ方
着物の見た目や保存状態は査定額に影響するため、減額される要因は排除するようにしましょう。
チェック項目 | 内容 |
---|---|
着物の手入れ済み | ホコリや汚れを取り除き、見た目を整えておく |
本だたみでたたむ | 和装の基本である本だたみで丁寧に折りたたむ |
1枚ずつ個包装 | 着物同士が擦れないよう、薄紙や袋で個別に包む |
証紙・付属品同封 | 証紙や帯などの付属品が漏れなく同梱されているか確認する |
申込書・身分証同封 | 書類の入れ忘れがないか、チェックリストで再確認する |
緩衝材で固定 | ダンボール内で着物が動かないよう、緩衝材で固定する |
着払い伝票貼付済み | 指定の伝票を忘れずに貼り付ける |
発送日を記録 | 発送後のトラブル防止のため、発送日と伝票番号を記録しておく |
手入れであれば、ホコリを払っておく、シミを確認し着物の経緯をメモにして添えておきます。
たたみ方も一枚ずつ包むようにする、本だたみでやさしくたたむことで丁寧に扱っていた印象を与えます。
つまり、買取業者に大切に扱われてきた着物であると伝えることが買取価格にも影響するということです。
証紙や帯といった付属品は査定額に影響するものなので、必ず同梱するようにしましょう。
正しい梱包方法とNG例
梱包の仕方を誤ると、配送中のトラブルや減額の原因になります。
着物の正しい梱包とNG例
内容 | 正しい方法 | NG例 |
---|---|---|
包装材 | ビニール袋や和紙で包む | 新聞紙・古紙で包む(色移りやにおい) |
緩衝材 | 緩衝材を上下に詰める | ダンボールにそのまま詰める |
配置 | 軽いものを上にして固定 | 着物の上に重いものを載せる |
ダンボール箱に入れるとしても、水濡れする可能性もあるので、ビニール袋に入れたほうよいです。
配送時の配慮が欠けると、査定額が下がってしまうので、手間を惜しまないようにしましょう。
証紙や帯など付属品のそろえ方
査定で高価買取をしてもらう上で重要なのが、証紙や帯など付属品の有無です。
なかでも証紙は、着物の価値や真贋を示す資料として扱われるため、査定額に影響します。
付属品 | 査定への影響 |
---|---|
証紙・説明書き | 真贋確認や評価の裏付けとして重要な資料になる |
帯・帯締めなど小物 | セット査定が可能となり、評価額が上がる可能性がある |
タグ・領収書 | 購入時の出所や新品性の証明となることがある |
上記の付属品が手元にある場合は、必ず同梱しましょう。
同封することで、査定士が着物の価値を判断でき、適正な買取価格を提示してくれるからです。
実例で見る査定額の違いとその要因
実際に宅配買取を利用した事例から、査定額に差が生じた要因を具体的に見ていきます。
例えば、証紙の有無で数千円〜数万円の差が出た事例を紹介します。
条件 | 査定額(目安) |
---|---|
訪問着(正絹・証紙付き・未使用) | 18,000円前後 |
訪問着(正絹・証紙なし・未使用) | 10,000円前後 |
訪問着(正絹・証紙なし・使用感あり) | 3,000〜5,000円程度 |
証紙の有無だけで1万円近い差額がついていますが、着物の品質や産地を保証する大切な書類であるからです。
紛失してしまった場合は仕方がありませんが、同梱できるよう揃えておくようにしましょう。
郵送で着物を売る前に、確認しておきたい10項目を見ていきましょう。
郵送買取に申し込みする前に確認しておく10項目
着物の買取業者に申し込む前に確認しておきたい10項目を紹介、対応方法も記載していますので見てみてください。
チェック項目 | 内容 | 対応方法 |
---|---|---|
対象着物の種類 | ウールや化繊など、査定対象外となる種類が含まれていないか確認する | 該当する場合は事前に業者に問い合わせる |
証紙や付属品の有無 | 証紙や反物の端布、帯など、査定に有利な付属品があるか確認する | あれば必ず同封する準備をする |
査定料・送料の条件 | 査定料や送料が完全無料か、一部条件付きかを事前に把握する | 無料条件の有無を利用規約で確認する |
キャンセル料・返送料 | キャンセル時に返送料が発生するか、無料になる条件があるか確認する | 発生する場合は他社も比較検討する |
買取不可の場合の扱い | 査定不可の着物の返送条件や、無料引き取りの有無を確認する | 無料引き取りの可否を明記している業者を優先する |
宅配キットの内容 | ダンボール・申込書・着払い伝票など、必要な資材がそろっているか確認する | 不足がある場合は発送前に業者に連絡する |
身分証の提出方法 | 本人確認書類の提出が必要な場合の送付方法を把握する | 写真・コピー・アップロードなど提出形式を確認しておく |
査定までの所要日数 | 査定結果が届くまでの目安を確認し、急ぎの場合は対応可否も確認する | 急ぎなら「即日査定可」業者を選ぶ |
査定結果の通知方法 | 電話・メール・マイページなど、通知方法が選べるか確認する | 自分の希望に合う通知方法が選べるかをチェックする |
買取代金の振込時期 | 承諾後の振込までにかかる日数と、銀行口座の指定方法を確認する | 締め日・振込日サイクルを事前に確認しておく |
上記の項目が結果、買取価格に影響すると考え確認しておきましょう。
着物の宅配で売る/郵送買取でよくある質問(Q&A)
着物を宅配で売る、郵送買取を利用する時によくある質問です。
- 証紙がない着物は査定してもらえますか?
-
証紙がない場合でも査定は可能ですが、真贋確認ができないため査定額は下がる場合があります。
正絹で保存状態が良ければ、評価は得られます。
- 汚れがある着物も送って大丈夫?
-
軽度のシミや汚れなら、査定が可能な場合もあります。
ただし、大きなシミやカビ、においがあると減額または買取不可となることがありすので、事前に確認を取りましょう。
- 着物以外の和装小物も一緒に送っていいの?
-
業者によっては帯や帯締め、帯揚げや草履、バッグなどの小物も査定対象に含まれます。
使わないものであれば、事前に確認しておくと買取できない時の返送料を負担せずに済みます。
- 査定結果が納得いかない場合、必ず返送してもらえる?
-
ほとんどの買取業者で返送対応はしていますが、返送料が自己負担となるケースもあるため、事前に返送条件を必ず確認しましょう。
- 一度送った着物をキャンセルしたら、もう売れなくなる?
-
キャンセル後に、返送された着物を他の買取業者に送ることは可能です。
履歴としてキャンセルした情報は業者間で共有されないため、状態を保っていれば再査定してもらえます。