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着物の買取はどこがいい?おすすめの業者と売る時に知っておきたいこと

着物の買取を考えた時にどこがいいのか、どの買取業者に依頼すればよいのか、わからない人もいるのではないしょうか。

買い取ってもらう先は、リユースショップや宅配買取などの選択肢はありますが、対応や査定の内容には違いがあるのです。

この記事では、着物の種類や状態に応じて対応できる買取業者を紹介、売却価格を高くするために確認しておきたい情報も解説します。

着物を売却するとき、業者を比較するための具体的な情報を紹介します。

目次

着物の買取はどこがいい?実績と査定力で選ぶおすすめ業者5選

着物の買取は、どの業者に依頼するかによって査定額や対応の質が大きく変わります。

以下、着物の買取において実績と査定力のあるおすすめ業者を紹介します。

スクロールできます
業者名得意な着物の種類主な対応地域対応方法査定料返送料女性査定員の指名査定スピード特徴
バイセル黒留袖、色留袖、作家物、証紙付きの礼装着物全国(出張対応あり)出張、宅配、店頭無料無料不可即日訪問・スピード対応全国対応、礼装着物の高額査定に強い
福ちゃん振袖、訪問着、証紙付きの作家物全国(出張・宅配・店頭)出張、宅配、店頭無料無料可能比較的早い(出張・宅配対応)作家物に強く、女性査定員の指名も可能
ザ・ゴールド振袖、訪問着、小紋、紬、色無地全国(出張・宅配・店頭)出張、宅配、店頭無料無料非公開即日対応可能な場合もあり接客重視、押し買いなしの丁寧な対応
久屋証紙付きの伝統工芸品(加賀友禅、結城紬など)宅配中心(東京都内に店舗あり)宅配(店頭あり)無料無料非公開宅配のため日数を要する高級着物や反物の適正査定が可能
着物10(ヤマトク)状態問わず幅広い着物(利便性重視)全国(宅配専門)宅配のみ無料無料不可宅配特化で迅速(非対面完結)ネット完結で利便性が高い

各業者には取り扱いの得意分野や対応方法、査定のスピードなどに明確な違いがあります。

買取に出す着物の種類や、自分にとって使いやすいサービス形式を基準に選ぶことで、満足度の高い取引につながります。

バイセル|高く着物を売りたい人に選ばれている全国対応の買取業者

バイセルは、累計4,300万点以上の取引実績と全国出張対応により、着物を高く売りたい人に多く選ばれている業者です。

参照元:バイセル公式サイト

全国どこでも出張対応が可能で、即日訪問やスピード対応に強みがあります。

査定士が自宅まで訪問して、その場で査定から買取までを完結できるのが特徴です。

黒留袖や色留袖などの礼装着物や、証紙付き、作家物といった高額査定が期待できる着物の買取に強く、「着物を高く売りたい」という人に向いています。

査定料、出張料、キャンセル料、返送料はすべて無料のため、はじめてでも利用しやすい買取サービスです。

項目内容
強み即日訪問可能な全国対応・礼装着物の高額査定
対応方法出張・宅配・店頭すべてに対応
得意な着物黒留袖、色留袖、作家物、証紙付きの礼装着物
査定料・送料等査定料、出張料、キャンセル料、返送料すべて無料
女性査定員の指名不可
利用しやすさ初心者でも使いやすい電話対応・訪問買取の仕組み

福ちゃん|振袖、訪問着、作家物など着物の種類に応じた高評価査定

福ちゃんは、証紙付きの振袖や訪問着をはじめ、作家物や伝統工芸品といった価値のある着物を取り扱っており、種類に応じた専門的な査定に対応しています。

福ちゃんは、着物の中でもとくに振袖や訪問着、証紙付きの作家物の買取に強い専門業者です。

着物に詳しい査定士が対応し、産地や染織技法に応じた丁寧な査定をおこないます。

出張、宅配、店頭のいずれにも対応しており、希望すれば女性査定士を指名できる点も安心材料の一つです。

量が多い場合のまとめ売りや、成人式の振袖を売却したい人にも適しています。

着物の種類と状態に合わせた買取を希望する人におすすめです。

項目内容
強み証紙付きや作家物に強く、種類に応じた査定が可能
対応方法出張・宅配・店頭に対応
得意な着物振袖、訪問着、証紙付きの作家物、伝統工芸品
査定料・送料等査定料、出張料、キャンセル料、返送料すべて無料
女性査定員の指名可能
利用しやすさ丁寧な説明とまとめ売りにも対応しやすい仕組み

ザ・ゴールド|信頼できる査定と対応の丁寧さに定評がある店舗型業者

ザ・ゴールドは、自宅への訪問査定、宅配による非対面対応、店舗への持ち込みといった三つの買取方法に対応しています。

接客が丁寧で、強引な営業をおこなわない姿勢が公式サイトの利用者の声でも評価されています。

ザ・ゴールドでは、査定士の接客マナーや説明対応の研修にも力を入れており、「親切・丁寧・分かりやすい」をモットーに、安心して利用できる店舗づくりに努めていると公式サイトで案内されています。

参照元:ザ・ゴールド公式サイト – 総合買取案内ページ

店舗では査定士が着物の種類や状態を丁寧に確認し、買取理由やタイミングに応じた相談にも応じてもらえるため、高齢者や家族連れにも適した対応が期待できます。

振袖や訪問着、小紋、紬、色無地などさまざまな種類の着物に対応しており、証紙のない品でも状態が良ければ査定可能です。

査定士は一点ずつ丁寧に確認し、査定内容についてもその場で説明してくれるため、家族と一緒に相談しながら売却を検討したい人にも適しています。

項目内容
強み押し買いなしの丁寧な接客と査定対応
対応方法出張・宅配・店頭に対応
得意な着物振袖、訪問着、小紋、紬、色無地
査定料・送料等査定料、出張料、キャンセル料、返送料すべて無料
女性査定員の指名非公開(選択不可)
利用しやすさ店舗・非対面どちらにも対応し、高齢者にも配慮された運用体制

久屋|証紙付きや伝統工芸品の査定に強い着物専門業者

久屋は、証紙付きの着物や加賀友禅、結城紬など伝統工芸品をはじめとする希少価値の高い着物を、適正に評価できる査定力を持つ専門店です。

宅配買取を中心に対応していますが、東京都内には持ち込みができる店舗もあります。

伝統工芸士による作品や、未仕立ての反物など、一般的なリユース業者では評価が難しい品も適切に査定してくれます。

価値のわかる業者に査定してほしいと考える人に、最適の買取業者です。

項目内容
強み証紙付きや伝統工芸品など希少価値の高い着物を適正査定
対応方法宅配中心(東京都内に店舗あり)
得意な着物加賀友禅、結城紬などの伝統工芸品、反物
査定料・送料等査定料、出張料、キャンセル料、返送料すべて無料
女性査定員の指名非公開
利用しやすさ知識重視の査定を求めるユーザー向け。価値ある一点物にも対応可

着物10(ヤマトク)|宅配専門で手軽に売れる人気の着物買取サービス

着物10(旧ヤマトク)は非対面で完結できる宅配型の買取サービスで、査定や入金までの手続きをすべてオンラインで手続きできる買取業者です。

対面でのやりとりが苦手な人や、手軽に着物を処分したい人に利用されています。

着物は段ボールで発送するだけで、自宅にいながら全ての手続きをおこなうことが可能です。

項目内容
強み宅配特化で非対面完結、スピーディな手続きが可能
対応方法宅配専門
得意な着物状態を問わず幅広く対応(利便性重視)
査定料・送料等査定料、キャンセル料、返送料すべて無料
女性査定員の指名不可
利用しやすさ忙しい人、対面が苦手な人に適した完全オンライン型

買取方法の違いを理解して自分に合ったスタイルを選ぶ

着物の買取を依頼する際には、どの方法で査定を受けるかによって、手間やスピード、安心感などが大きく異なります。

主な買取方法には以下三つがあり、それぞれに向き不向きがあります。

  • 出張買取
  • 宅配買取
  • 店頭買取の

自分のライフスタイルや着物の量、対面でのやりとりに対する希望などに合わせて、最適な買取方法を選ぶことが大切です。

出張買取|査定士が自宅に来て対応してくれる方法

出張買取とは業者の査定士が自宅まで訪問し、その場で着物を査定してくれる方法のことです。

重い着物や箱詰めの手間がかからないため、手軽に利用できます。

出張買取が向いている人
  • 着物の枚数が多く、自分で梱包や発送するのが難しい
  • 高額品が含まれており、その場で詳細な説明を受けながら売却したい
  • 高齢の方や忙しくて外出が難しい

買取業者によっては訪問対応エリアが限定されている場合があるため、事前に確認が必要です。

宅配買取|非対面で全国どこからでも依頼できる方法

宅配買取は、買取業者から送られてきた専用キットに着物を詰めて発送し、査定や買取を依頼する方法です。

すべてのやりとりが非対面で完結するため、全国どこからでも依頼できます。

宅配買取が向いている人
  • 忙しくて時間が取れず、自宅で完結させたい人
  • 対面でのやりとりに不安がある人
  • 近くに店舗がなく、出張も対応していない地域に住んでいる人

発送後に査定結果を受け取るまでに数日かかる場合がある点には注意が必要です。

査定額に納得がいかなかった場合、返送料が自己負担になる業者もあるため、返送ポリシーは申込前に確認しましょう。

店頭買取|その場で即現金化できる対面査定方式

店頭買取は、直接店舗に着物を持ち込み、その場で査定・買取をおこなう方法です。

即時査定から現金受け取りまで一度に完了するため、すぐに現金化したい人に向いています。

店頭買取が向いている人
  • 店舗が近くにあり、対面での説明を受けながら売却したい人
  • その場で価格に納得してすぐに売りたい人
  • 複数の店舗を回って価格を比較したい人

交通費がかかることや、大量の着物を運ぶ手間がある点をふまえると、量が多い場合や遠方に住んでいる場合には不向きです。

買取方法ごとの比較表

項目出張買取宅配買取店頭買取
査定方法査定士が自宅訪問着物を梱包して業者に発送店舗へ持ち込みその場で査定
対面の有無ありなしあり
手間のかかり方梱包不要で負担が少ない自宅で完結するが梱包が必要持ち運びの負担がある
対応地域一部エリアに限られることがある全国どこからでも利用可能店舗周辺に限られる
現金化までの時間即日対応も可能な場合がある査定後に振込のため数日かかるその場で現金受け取りが可能
向いている人高齢者や量が多い人忙しい人や非対面を希望する人近隣に店舗があり価格比較したい人

買取方法にはそれぞれの特徴があり、自分にとって利用しやすい方法を選ぶことが大切です。

また着物は種類ごとに査定が異なり、売れにくい種類があります。

買取対象になる着物の種類と売れにくい品の注意点

着物の買取価格は、種類ごとの需要と用途によって大きく異なります。

査定対象とならない品についても、事前に把握しておくことで無駄な依頼やトラブルを避けられます。

市場で評価されやすい着物と、査定が難しい品の違いを項目ごとに紹介します。

黒留袖・訪問着・色無地は礼装用として安定した査定対象になる

黒留袖や訪問着、色無地は礼装用として使われる機会が多く、安定した査定対象とされています。

黒留袖は、五つ紋付きで比翼仕立てのものが正式礼装として使われるため、婚礼などでの着用機会が明確です。

また、色留袖や色無地も準礼装や略礼装としての活用があり、広い場面で利用されることから一定の需要を保っています。

礼装着物は、以下のような要素が査定に影響します。

  • 紋の有無と数(五つ紋付きは高評価)
  • 比翼仕立てである
  • 汚れや色やけの有無
  • サイズが標準範囲である
  • 共布や帯など付属品の有無

状態が良く、仕立て直しの必要がない着物は比較的高く評価される傾向にあります。

振袖や作家物は証紙と保存状態によって高額査定が見込める

振袖や作家物の着物は、証紙の有無と保存状態によって査定額が大きく変動します。

成人式などで使われる振袖は、着物の中でも華やかさが際立ちます。

とくに正絹で、袖丈や仕立てに問題がないものは評価が高く、近年の傾向に合った色柄であれば需要も見込めます。

また、加賀友禅や牛首紬、結城紬などの伝統工芸品は作家物としての価値が認められ、高額査定の対象になります。

証紙が添付されていれば真贋の裏づけにもなり、価格に反映されやすくなります。

一方で、証紙がない場合や長期保管による劣化がある場合は、評価が下がるため注意が必要です。

ポリエステルや喪服は再販需要が低く査定対象外とされやすい

ポリエステル製や喪服の着物は、再販需要が低いため、査定対象外とされることが多くなります。

低価格で大量に流通しているため、買取価格がつかないことが一般的です。

特に既製品でデザインが古いものは、無料引取や買取不可と判断されやすくなります。

また、黒喪服も再販が難しい品のひとつです。

着用の場が限定され、サイズや寸法が合わなければ使えないため、需要が極めて限られています。

そのため、状態が良くても査定対象外となるケースが多く見られます。

加えて、以下のような状態の着物も評価が下がる傾向があります。

  • しみ、におい、退色がある
  • 自宅保管で管理が不十分
  • 素材表記や作家情報が確認できない

状態の良し悪しにかかわらず、素材や用途によっては市場での流通が難しいことがあるため、事前の見極めが重要です。

着物の種類別 買取評価の傾向一覧

着物の種類市場での需要高額査定の可能性注意点・減額要因
黒留袖(五つ紋付き)高いあり比翼仕立てでない場合は評価減
色留袖・色無地安定している状態が良ければ可紋の有無や着用回数により変動
振袖(正絹)高い非常に高い袖丈や柄が古いと減額されやすい
作家物・伝統工芸品高いかなり高い証紙がないと評価されにくい
小紋・紬普通状態による普段着用途のため需要が限られる
喪服(黒喪服)低いほぼなし使用頻度が限定されており再販困難
ポリエステル素材の着物非常に低い基本的に不可量産品のため値がつきにくい

着物の種類と素材、保存状態によって、査定価格には明確な差が生じます。

あらかじめ評価されやすい条件を理解し、自分の手持ちの着物がどこに分類されるかを把握しておくことが大切です。

では、高く売るために準備しておきたい具体的なポイントを紹介します。

高く売るために準備しておきたい3つのポイント

着物をできるだけ高く売るには、査定に出す前の準備が重要です。

証紙や小物の有無、保管状態、査定依頼先の選び方によって、買取価格に大きな差が出ることがあります。

査定額を引き上げるために実践しておきたい三つの準備ポイントを紹介します。

証紙や帯・小物をそろえて査定依頼する

証紙は、伝統工芸品や有名作家による着物に添付される正規品の証明書です。

牛首紬や結城紬、加賀友禅など、特定の産地で織られた着物や有名作家の作品には必ずといってよいほど証紙がついており、査定時に高く評価される要素になります。

証紙があることで、産地や作者の真贋が確認でき、リユース市場でも信頼性の高い商品として扱われます。

一方、証紙がない場合は真作が不明と判断され、同じ品でも数千円から数万円単位で減額されることがあります。

帯や帯締め、草履、バッグなどの小物類をセットで査定に出すことで、実用性が高いと評価され、加点されるケースがあります。

購入当時の共布や仕立て明細が残っている場合は、それも一緒に提出することが推奨されます。

査定に添えると評価が上がるアイテム理由と効果例
証紙(織元・産地証明)作家物や伝統工芸品の証明となり、高額査定につながる
共布(仕立て残りの布)正規の反物から仕立てられた証明となり、信頼性が上がる
帯・帯締め・草履・バッグセット売りで実用性が高まり、査定評価がプラスに
購入時の明細・証明書類購入日や価格の裏づけがあり、希少性の根拠になることがある

たとえば、加賀友禅の証紙付き訪問着と袋帯をセットで出した場合、単体での査定よりも合計で5,000円以上プラスになるケースも確認されています。

証紙が見つからない場合でも、共布や仕立て明細などの補足資料が残っていれば、評価を下げずに済む可能性があります。

においや汚れを防ぐための保管や手入れの方法

未使用品であっても、着物ににおいや変色があると、査定額が大きく下がる原因になります。

以下のような状態であると、実際の減額理由として挙げられます

  • 防虫剤の成分が直接生地に接触して変色した
  • 押入れの湿気でカビが発生した
  • 着用後の汗を含んだまま収納し、酸化による黄ばみが生じた

長期間保管する場合は着物専用のたとう紙に包み、通気性のある桐の箪笥や収納ケースを使用するのが理想です。

定期的に風通しの良い場所で陰干しをおこなうだけでも、湿気やにおいを抑える効果があります。

保管・手入れで注意すべきポイント内容
湿気の少ない場所に保管する湿気を防ぎ、カビやにおいの発生を抑える
防虫剤を直接生地に触れさせない成分による変色や繊維の傷みを防ぐ
着用後は陰干しして湿気を取る汗や皮脂による変色やにおいの発生を防止
定期的にたとう紙を交換する保管紙の劣化やにおい移りを防ぐ効果がある
丸洗い・シミ抜きは専門業者に依頼する不適切な手入れによる価値低下を避けるため

ただし、査定前に丸洗いなど高額なクリーニングをおこなう場合は一度、査定に出すのも一つの方法です。

シミやにおいが目立つ場合を除き、現状のままプロに見てもらったほうが結果的に買取価格が高くなる場合もあります。

複数業者に見積もりをとって価格を比較する

着物の査定価格は、業者によって判断基準や得意分野が異なるため、一社だけに着物の査定を依頼し即決すると、高く売れる機会を逃してしまう可能性があります。

たとえば、証紙付きの振袖をA社に出したところ1万5,000円だったのが、B社では2万3,000円の査定結果がでることもあります。

査定担当者の知識や、業者が扱う流通ルートの違いによって、評価が大きく変わるためです。

以下の表に、見積もり時に意識すべき比較ポイントをまとめました。

見積もり比較で意識したい点解説
同じ条件で複数社に依頼する着物の種類や状態を統一し、公平に比較する
査定内容の説明が明確か減額理由や評価ポイントの提示が丁寧である
専門性・取扱実績を確認する礼装着物、アンティーク、作家物などで強みが異なる
査定後のキャンセル条件を確認するキャンセル料や返送料が無料か確認しておく
一括査定サイトの活用も検討する手間を省きつつ複数社から見積もりが取れる利点がある

複数業者に依頼することで、価格交渉の材料にもなり、相場観を養うこともできます。

最終的な買取額だけでなく、対応の丁寧さや納得できる説明も業者選びの重要な判断材料です。

証拠書類の準備、適切な保管、相見積もりの取得といった基本的な行動を取るだけで、査定額が数千円から数万円変わることがあります。

着物の価値を正当に評価してもらうためにも、買取前の準備をしっかり整えておくことが大切です。

買取時に見落とされやすいことに、査定料やキャンセル料があります。

査定やキャンセルの費用・トラブルを防ぐための確認事項

着物の買取を依頼する際は、金額だけでなく、費用条件や業者の対応内容も事前に把握することが重要です。

申し込み後に想定外の費用が発生したり、納得できないまま契約が進んだりする事態を避けるためには、確認すべき項目を整理しておく必要があります。

以下、代表的な注意点とその対策を具体的に紹介します。

査定料・出張費・返送料の有無を確認する

業者によっては、無料と表示していても条件付きの例外が含まれていることがあります。

実際に発生する可能性のある費用として、以下のような場合が考えられます。

費用項目内容と確認すべき点
査定料査定だけを依頼した場合に費用がかかる可能性を確認する。
出張費出張による対応を希望した際、交通費や人件費が請求されるかを確認する。
キャンセル料査定後に買取を断ったとき、手数料や違約金が発生するかを確認する。
返送料宅配査定の後に返送を依頼した場合、送料が自己負担になることを事前に確認する。

たとえば、公式サイトにすべて無料と明記されていても、利用規約に返却時の送料は利用者負担と記載されている場合があります。

北海道や沖縄、離島など一部地域に対して個別の送料を設定している業者も存在するので、申し込み前に確認しておくことが大切です。

キャンセル時に返送料が発生する業者は避ける

宅配型の買取では、査定額に納得できない場合に返送を依頼することがあります。

返送時の送料が自己負担となる条件が設定されていると、費用が発生するからです。

返送条件は、申し込み時点で確認しておきましょう。

返送料が発生する主なパターン
  • 所定金額を下回る査定額だった場合に、返送料が利用者負担となる。
  • 指定外の段ボールや特殊サイズの梱包によって追加料金が発生する。
  • 利用規約に返却送料の自己負担条件が明示されている。

返送に関して、確認しておきたい主な内容は以下のとおりです。

確認項目内容
返送料の条件買取を断った際の返送料が無料か有料かを確認する必要があります。
条件付きの免除一定金額以上の査定成立を条件として、送料が無料になる方式の有無を確認しましょう。
返送方法集荷サービスの有無や、指定配送業者の有無を確認しましょう。
梱包資材業者から支給された資材の使用義務や、破損・再利用時の条件を事前に把握しておく必要があります。

一部地域では、地理的な理由から送料の扱いが異なることがあるため、自分の住所が対象地域に含まれていないことも必ず確認しましょう。

返送までの日数も買取業者によって異なるので、申し込みが集中する時期や、査定点数が多い場合には、返却処理に数日を要する可能性があります。

押し買いや強引な営業を回避するための対策

出張買取を利用する際には、強引な勧誘や意思に反する契約を押しつけられる可能性があります。

説明を急かされたり、書面交付が省略された場合は買取を断りましょう。

強引な勧誘や意思に反する契約を迫られた時の対処方法

確認項目内容
特定商取引法への対応訪問買取に関する法的記載やクーリングオフ制度が明示されていることを確認する。
書面交付査定結果と契約条件が記載された書類がその場で交付されることを確認する。
即決を避ける対応検討後に連絡する旨を伝え、即答しない。
クーリングオフの可否契約後8日以内であれば解除可能である旨の記載を書くにしておく。

初めて利用する場合には、すべてを一度に査定に出さず、1点だけを依頼して対応の様子を確認するのも一つです。

不当な取引や押し買い行為を受けた場合は、消費者ホットライン(局番なし188)に相談しましょう。

着物買取に関するよくある質問とその回答

着物の売却を検討する際には、状態や付属品、査定価格の決まり方などについて細かな疑問が生まれやすくなります。

以下、着物の買取に関して、によくある質問をまとめました。

古い着物でも買取業者は対応してくれるか?

対応可能です。昭和期以前の着物でも、絹素材であれば再販可能なケースがあり、買取対象になることがあります。特にアンティーク着物として人気がある柄や仕立てのものは、古くても高評価になる場合があります。
一方で、虫食いやカビが広がっているもの、裏地が劣化しているものは値段がつかない可能性があります。

しみ抜きをしてから査定に出したほうが良いか?

無理にしみ抜きをする必要はありません。自分で処置することで、かえって布地を傷めてしまうことがあり、業者によっては減額の対象になる場合があります。着物の状態はそのままにして査定を依頼し、必要な処置はプロの査定士に任せましょう。

証紙が見当たらない着物は、買取価格に影響するのか?

証紙がない場合、確実な産地証明ができないため減額されることがあります。とくに牛首紬や大島紬、加賀友禅など、産地と技法によって評価される着物では証紙の有無が大きな判断材料となります。ただし、素材や柄、仕立てが優れていれば一定の価格で買取されることもあります。

正絹の帯だけを売ることはできますか?

帯だけでも買取対象になる場合があります。なかでも袋帯や名古屋帯などの正絹製品は人気が高く、買取価格がつきやすい傾向があります。一方でポリエステル製やウールの帯、小袋帯のような簡易的なものは、査定不可となる可能性があります。

家族が着ていた喪服や仕立て済みの着物も売れるのか?

喪服は買取対象外となる業者もありますが、黒紋付きの喪服で保存状態が良好なものは一部で需要があるため査定対象になります。仕立て済みの着物については、一般的な寸法内であれば再販が可能と判断される場合もあります。

着物買取の査定額は、どのような要素で決まるのか?

主に以下の三点によって評価されます。
1つ目は「素材と仕立て」、2つ目は「作家名や証紙などの付属情報」、3つ目は「現在の需要と市場流通の状況」です。
たとえば、同じ振袖でも、有名作家の落款入りで未使用に近いものは、通常品と比べて数倍の価格がつくことがあります。

買取後のキャンセルはできるのか?返送料はどうなるか?

査定結果に納得できない場合、キャンセルは可能です。
ただし業者によっては、返送料が利用者負担となる場合があります。
査定申し込みの前に、返送条件や送料負担の有無を確認しておくことが重要です。
また、宅配買取の場合は、返送にかかる日数も事前に把握しておくと安心です。

着物を高く売るためのコツはあるか?

あります。高値を狙う場合は、証紙・落款・付属品(帯・長襦袢・草履など)を揃えて一緒に出すことが効果的です。また、複数の業者に見積もりを依頼し、比較したうえで条件の良いところに依頼する方法も有効です。季節ごとの需要(成人式・卒業式など)を意識して、売却時期を調整するのもひとつの手段です。

リサイクルショップと専門業者ではどちらが高く売れるのか?

着物専門の買取業者の方が、適正価格での査定を受けやすい傾向があります。
リサイクルショップでは、在庫処分の一環として着物が扱われることもあり、査定額が一律になりがちです。
一方で、専門業者は染織技法や作家の評価、市場相場に基づいた査定をおこなうため、希少価値が反映されやすくなります。

出張査定を依頼した場合、自宅でそのまま売却しなければならないか?

その場で売却を決める必要はありません。出張査定は契約を強制するものではなく、査定額を確認したうえで持ち帰って検討することが可能です。強引な買取が心配な場合は、あらかじめ「その場で即決はしない」と伝えておくと、トラブルの予防につながります。また、出張買取に関する法律(特定商取引法)により、契約後8日以内であればクーリングオフも可能です。

着物の買取は対応力と専門性の高い業者を選ぶ

着物を売却する際は、買取価格だけでなく、どの業者を選ぶかによって満足度が大きく変わります。

とくに、以下の2点を備えた業者を基準に比較することで、納得のいく売却につながります。

着物買取で重視すべき業者の2つの基準

基準項目内容
対応力出張・宅配・店舗といった買取方法を複数用意しており、状況に応じた手続きや配慮が可能な体制を整えていること
専門性加賀友禅、結城紬、証紙付きの作家物など、着物ごとの価値を見極める知識と査定経験を持つ査定員が在籍していること

たとえば、バイセルでは礼装着物を得意とし、即日の訪問対応が可能です。

福ちゃんは、伝統工芸品や作家物に対する理解が深く、希望すれば女性査定員の訪問にも対応できます。

ザ・ゴールドは、丁寧な接客と明確な査定説明が特徴で、押し買いの不安を避けたい人にも向いています。

買取で満足のいく結果を得るためには、価格の高さだけでなく、業者の対応体制と査定の質をあわせて検討することが不可欠です。

信頼できる業者を見極める判断軸として、対応力と専門性の両方を意識して選ぶことが、失敗のない売却につながります。

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